2019年12月20日放送回
12/20(金)の「本屋に行かナイト☆」はいかがでしたか?今回は、メディアプロデューサーの原田 明(はらだ あきら)をお招きして『イスラム2.0 SNSが変えた1400年の宗教観』を紹介しました。
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本書では、SNSの普及によって変化している日本人の知らないイスラム最前線の現状を、事実に基づいて読み解いていきます。
世界のイスラム教徒は約16億人。ここ40年間のイスラム教徒の増減率は73%を超え、キリスト教徒やヒンズー教徒の増加率の2倍以上です。2100年にはキリスト教徒の数を上回り世界最大の宗教になると予想されています。
そもそもイスラム教についてどのくらい知っていますか。
「イスラム」と聞くとテロや移民問題など危ないイメージを連想する人が多いと思います。それらの行為はイスラム教の教典コーランに従い行われているジハード(聖戦)なのです。
近代以前は「イスラム1.0」と呼ばれ、啓示の解釈をイスラム法学者が独占していたため、ほとんどの教徒が教典コーランに記されている内容を知りませんでした。しかし現在では、インターネットを通して簡単に啓示にアクセスできるようになったため、ここ10年間でイスラム教徒の行動は大きく変わっていきました。これが「イスラム2.0」の時代です。
コラーンが疑いようもない啓示だと思っているイスラム教徒に、日本人が当たり前だと思っている価値観や思想は通用しません。そんなイスラム教徒と私たち日本人はどのように接すればいいのでしょうか。
編集を担当した原田さんはこの本を通じて、
『イスラム教徒が日本人とは全く異なる価値観と思考で生きているということを理解してもらいたい。シンパシー(同情)を抱くのではなく、エンパシー(異なる価値観を持つ他者の感情に対する理解)が必要だ』
と語っていただきました。
来年には東京オリンピックがあり、多くの宗教の人たちが日本を訪れます。本書の最終章には、日本人がイスラム教徒と共存するための行動や考え方などが記されているため是非読んで参考にしてみてください。大事なことはイスラム教徒を安易に日本人と「オンナジ」だと思わないことです。
それでは、次回のナイスクサテライトもお楽しみに!!